喘息を持っている方の気道は、平常時でも炎症を起こしている状態にあります。そのため気道は狭くなっており、空気が通りにくく、ホコリやタバコなど多少の刺激にも敏感に反応してしまいます。また、ストレスも刺激になります。喘息の症状が出ると、激しい咳や呼吸困難、ゼイゼイと気管から雑音がする喘鳴(ぜんめい)などが起こります。
喘息の治療は、発作が出ないようにするための気道炎症の治療が中心となります。具体的には、吸入ステロイド薬などを長期管理薬として使用し、発作を予防します。発作が起こった場合は、気管支拡張薬を使用して気管支を広げ、症状を鎮めます。
また、喘息がアレルギー性の場合、アレルギー症状を引き起こす原因(アレルゲン)の除去に努め、発作を予防することが大切です。
喘息は お子さまがかかる病気というイメージがあるかもしれませんが、成人でもかかります。喘息とまではいかないものの、気管支が弱く、風邪を引いた時にいつまでも咳だけが残る方、季節の変わり目にしつこい咳に悩まされる方も多いかと思います。喘息のようにゼイゼイいわない咳が長く続く場合は、咳喘息が疑われます。咳喘息は本格的な喘息の前段階といわれ、放置することにより、喘息になってしまうことがあります。咳にお悩みの方は一度、病院で検査をすることをおすすめします。また、喘息は お子さまの時に治しておけば成人になったら症状が出ることはありません。 お子さまの喘息は必ず病院を受診し、適切な治療をしておくことが大切です。
扁桃腺は、舌の付け根の両側部分にあるコブ状のリンパ組織です。口から体内に入ってくる細菌などから、免疫の力で体を守ってくれます。しかしウイルスや細菌の感染、ストレスなどで扁桃腺が炎症を起こすと、のどが赤く腫れ上がり、ものが飲み込みづらくなったり、高熱が出たりします。それが慢性化すると、扁桃炎を繰り返すようになります。
扁桃腺の治療は基本、抗生剤を内服するほか、症状がひどい場合には点滴と同時に吸入療法(ネブライザー)を行うことがあります。慢性化すると薬物治療では効果がなく、切除手術が必要になる場合もあり、その際は提携先の医療機関をご紹介いたします。扁桃腺は慢性化しやすいので、早めの処置が大切です。
通常、のどの痛みから始まり、悪化すると食べられない、唾液が飲み込めないなどのつらい症状が起こります。また、高熱、関節痛や頭痛、首のリンパ節が腫れることもあります。扁桃腺が大きく腫れ、白い膿が付いたり、膿が扁桃腺全体を覆って扁桃腺全体が白くなってしまうこともあります。
のどの風邪のことを咽頭炎といいます。咽頭の粘膜に風邪のウイルスや細菌が付着して感染、炎症が起きた状態が咽頭炎です。
抗菌薬や去痰剤、消炎鎮痛剤の内服薬の処方をします。また、うがい薬やトローチを処方する場合もあります。炎症が強い場合は点滴を行います。また吸入療法(ネブライザー)を行うことで、のどの腫れを鎮めることができます。
風邪を引き起こすウイルスや細菌が扁桃線に感染し、炎症を起こします。
炎症が軽ければ、抗菌薬の内服のみで治りますが、炎症の強い場合(高熱、咽頭痛がひどく食べられない、首のリンパ節が腫れるなど)は、点滴(抗菌薬、ステロイドの点滴)を行います。
喉頭は気道の一部で、首の真ん中、喉仏の辺りに位置しています。
喉頭には声を出すための「発声機能」と、食物をスムーズに飲み込む「嚥下(えんげ)機能」があります。その喉頭が、ウイルスや細菌に感染して炎症を起こした状態が、喉頭炎です。
喉頭炎を発症すると、喉頭の痛みに加え、発熱や声枯れ、イガイガ感などの不快な症状が現れます。 喉頭炎の治療には、抗生剤を内服するほか、症状がひどい場合には点滴を行います。
同時に、吸入療法(ネブライザー)も行います。
声を出すために必要な器官である声帯が、声の出し過ぎなどで激しい刺激を受け、炎症を起こし、ポリープ(血腫)ができた状態が声帯ポリープです。
初期段階のポリープは自然に治ることが多いですが、細菌感染などで重症化する場合もあります。
治療には、まず何よりも声帯を安静にすることが大切です。その上で抗生剤を内服したり、症状がひどい場合には点滴を行ったりします。
内服で治らない場合は、手術治療が必要になることもあります。
のどに何かしらの異物感がある症状です。原因としては、アレルギーや精神的なもの、更年期による障害などで、喉頭が炎症を起こしていることが考えられます。
喉頭をファイバースコープで観察し、診断した後、抗生物質などで治療します。炎症だと思っていたら喉頭がんだったというケースもありますので、のどに異常を感じたら、早めの受診をおすすめします。
逆流性食道炎は、生活習慣病の1つで、食生活の不摂生から起こります。食物を消化するための胃酸が食道に逆流し、胃酸によって食道の粘膜に炎症が起こります。症状は多岐にわたりますが、胸やけや、酸っぱいと感じる胃液が口まで上がってくる呑酸などが典型的なものです。逆流性食道炎になると、食事が進まなくなるだけでなく、睡眠不足や気分がさえないなど日常生活に支障が出るようになります。治療には、薬の内服のほか、生活習慣の改善指導などがあります。
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